中庸麻雀得点計算システム (第2.51版) ===================== 作者 関 兆豪 日本語訳 伊藤 和夫 序文  ̄ ̄ 1998年、中国が「中国麻将競賽規則」を発表して以来、麻雀の国際 競技化は着々と進んできました。ただし、そのルール自体はかなり複雑 で、国際的に用いるルールとしてはいくつかの問題点があります。麻雀 を立派な国際競技として発展させるには、ルールをそのまま用いる前に 、まずルールの改善が必要となるでしょう。 そこで、私はこの「中庸麻雀得点計算システム」を提案したいと思いま す。これは私が古今中外の多くの麻雀得点計算システムを研究し、長年 に渡って洗練してきたものです。国際競技ルールにおけるの今後の発展 を促する方案の一つとして参考にしていただければ幸いです。 「中庸」は国際競技用の麻雀ルールとして、以下の目的を心がけながら 開発されてきました: 一、国家的あるいは地域的な、「癖」のあるルールを排除し、麻雀本来 の素朴なゲーム性(4面子1雀頭を揃えて、和了)を活かす。(中国現 代麻雀の「自摸インフレ」や日本現代麻雀の「門前インフレ」などを排 除。) 二、現代麻雀の華と言える、「役」を中心に置く。そのために、一番バ ランスの取れている「日本現代麻雀」(リーチ麻雀)の手役をベースに する。 三、ゲーム性や競技性を保ちながらも、複雑なルールを避け、ルールを できるだけ簡単にし、系統性と整合性を追求する。 この文書は伊藤和夫氏の「中庸システム第2.21版」和訳を基に、作 者が更新、再編集したものです。 なお、今後もさらなる研究や方々の意見により、「中庸」は調整、改良 し、進化していきます。 0.0 基本ルール  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ほとんどの現代ルール同様,和了者だけが得点を計算します。 手にある全ての役の得点を加算します。320点で満貫で、 320点を超えた場合は320点とします。 320点を超える点数が得られるのは,320点以上と明記される役がある場 合に限られます。この場合,最高のひとつの役の点数のみカウントされ ます。(満貫役の複合はありません。) 1つも役がない手(=0点)は1点とします。翻縛りは「4面子1雀頭を揃え て和了」という麻雀本来のゲーム性を大きく変えるので採用しません。 役の複合計算について: 役は10系統に分類されます。役の番号の一番目の数字はその系統を表し ます。(例えば「3」は字牌系統。)そして二番目の数字はその系列を表 します。(例えば「3.2」は三元牌系列。)同じ系列に属する役は複合し ません。(例えば「8.1.1 混全帯幺」と「8.1.3 混老頭」は複合しませ ん。)唯一の例外は,3.1「翻牌」で,手にある翻牌の刻子1つにつき 10点を得ることができ,複数カウントできます。異る系列の役はすべて 複合します。複合する全ての役の点数を加算することができます。例え ば,「四暗刻」の手は常に「対々和」と「門前清」を含むので,必ず 115+40+5=160点以上の手になります。 10.0の特殊型の手を除いて,あがるには,雀頭と4面子がなければなりま せん。 喰い下がりはありません。国士と九連など,役の性質上,門前でないと 成立できないもの以外には,役が門前に限定されることはありません。 (一般高などにはご注意下さい。) 0.1 得点授受法  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ここで四通りの得点授受法を提示します。どれも和了者の手役の内容で のみ、その合計所得を決定し、自摸ロン和や親子が和了者の所得に影響 しないようになっています。違いは誰がそれを払うかということです。 一、各家払い。和了者は,常に例外なく,他の3人から手の点数分のまま ずつをもらいます。この方法は簡単であるうえに、積極的な役作りを促 すことで、多彩な役がより出来やすく、対局がよりエキサイティングに なります。坊間の家庭的な遊びでは、この方法が一番お薦めできるでし ょう。 二、放銃者全払い。ロン和の場合は放銃者が手の点数の3倍分を和了者 に払います。自摸和の場合は和了者が各家から手の点数分のまま(1倍 )をもらいます。親の倍収支の要素を無くしたことを除いて、おなじみ の日本麻雀のシステムと同じです。 三、放銃者倍払い。ロン和の場合は放銃者が手の点数の6倍分を和了者 に払い、他家は手の点数の3倍分を払います。自摸和の場合は和了者が 各家から手の点数の4倍分をもらいます。香港の「旧章」麻雀のシステ ムから、自摸インフレを無くしたシステムです。ロン和、自摸和に関係 なく、和了者は常に合計、手の点数の12倍分をもらいます。 四、混合システム。この方法は少々複雑ですが、競技用ルールとしては 一番良いルールかも知れません。一定の点数以下の小さい手は各家払い で、大きい手はその点数を越えた分だけ放銃者全払い(または放銃者倍 払いなど)のルールに沿って支払います。たとえば「混合(30全)」 ルールでは、30点以下の手は各家払いで、40点の和了では、放銃者 は30点を越えた分、つまり10点分の全払いで、合計 (30+10×3=60)点 を払い、ほかの二家は30点ずつ払います。中国古典ルールの「銃」ル ール(すなわち「包」ルール)をかたどるルールです。 「中庸」の手役 ======= 10系統、計44役あります。 役の説明では、「刻子」は「刻子または槓子」を指すものとします。 「暗刻」は「暗刻と暗槓」を含めます。明槓は暗刻として数えられませ ん。 本文書では一般的な役の説明を省略しました。 1.0 門断平  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 1.1 平和:5点 順子4つ含むだけでいいです。門前、雀頭、待ちは不問。 1.2 門前清:5点 一度もポン,チー,明カンしないであがったとき。 ロンか自摸かは不問。暗槓可。 1.3 断幺九:5点 2.0 一色系  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 2.1.1 混一色:40点 2.1.2 清一色:100点 2.2 九連宝燈:480点 広東語では「九子連環」。純正(9面待ち)のみ。 3.0 字牌系  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 3.1 翻牌の刻子:各10点 三元牌と自風。 (場風は採用するメリットがあまりないので、不採用にします。) 3.2.1 小三元:40点 3.2.2 大三元:130点 3.3.1 小三風:25点 3.3.2 大三風:120点 3.3.3 小四喜:320点 3.3.4 大四喜:400点 3.4 字一色:320点 4.0 刻槓系  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 4.1 対々和:40点 4.2.1 二暗刻:5 点 4.2.2 三暗刻:25点 4.2.3 四暗刻:115点 4.3.1 一槓子:5点 4.3.2 二槓子:20点 4.3.3 三槓子:120点 4.3.4 四槓子:480点 5.0 一般高系  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 5.1.1 一般高:10点 例:三萬四萬五萬 三萬四萬五萬 (注:門前かどうかは不問。以下同。) 5.1.2 両般高:55点 例:三萬四萬五萬 三萬四萬五萬 七筒八筒九筒 七筒八筒九筒 5.1.3 一色三順:120点 例:三萬四萬五萬 三萬四萬五萬 三萬四萬五萬 5.1.4 一色四順:480点 例:三萬四萬五萬 三萬四萬五萬 三萬四萬五萬 三萬四萬五萬 6.0 三色系  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 6.1 三色同順:35点 6.2.1 三色小同刻:25点 例: 四萬四萬四萬 四筒四筒四筒 四索四索(雀頭) 6.2.2 三色同刻:120点 7.0 連続系  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 7.1 一気通貫:40点 7.2.1 三連刻:100点 7.2.2 四連刻:200点 8.0 幺九系  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 8.1.1 混全帯幺(チャンタ):40点 8.1.2 純全帯幺:50点 8.1.3 混老頭:100点 8.1.4 清老頭:400点 9.0 偶然系  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 9.1.1 海底摸月:10点 9.1.2 河底撈魚:10点 9.2 嶺上開花:15点 9.3 搶槓:15点 9.41 天和:320点 東家の配牌で和了。暗槓不可。 9.42 地和:320点 東家の第一打でロン和了。その前の東家の暗槓で無効。 10.0 特殊型  ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ ̄ 10.1 国士無双(十三幺九):320点 10.2 七対子:25点 (おわり) END OF DOCUMENT